Grand Forest

『グランドフォレスト』は、ソウルの大林洞を記録した本で、表は写真、裏は地図で構成されている。ページをめくって見ることも、ページ全体を広げて見ることもできる。

蛇腹に製本されている本書。実は、広げると写真2枚目のように大きな1枚になるのです。デザインは、「恐竜とぺてん師の対話」を現在展示中のウンジェさん

大林洞の、整然として美しく整った印象をもつ景色と、どこか整いきらないまま「残された」ように見える人やものの姿が繰り返されます。整った場所の写真の方がどこかそっけなくもあり、寂しげに感じます。

【プロフィール】
ドゥ・シャン　Du Shangheng
中国山東省で生まれ育ち、2014年にソウルに留学した後、韓国に住む外国人の視点をベースに、主に移民社会と移民が暮らす空間に注目して制作を続けている。

主な作品には「Peaceful Mountain」(2021-)があり、1990年代から産業化の影響で発展した都市と、そこに集まった様々な国の外国人が作り出す人間と空間の痕跡に注目して作品を制作している。

仁川にある展示空間LBDFで個展《Grand Forest》(2021)を開催し、ソウルの主要な多文化空間である大林洞と加里峰洞、九老洞を撮影した作品を発表した。