RD Apt 206

"RD Apt 206"は、サンインが偶然見つけたドキュメンタリー写真と文章から生まれた。
サンインは写真家として、日常生活や収集したものを書き留めておく習慣がある。
この本は、作家自身の思い出の断片を、強いストーリー性を持つひとつのまとまった物語にするのに役立った。
「"RD Apt 206は、私が思い出す記憶、私が残した記録、そして私の想像力を融合させた、新しい物語なのだ。」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

偶然見つけた手紙から、その書き手を理解するように構成を試みたという本書。建物の外観や、部屋の中、お店の中と同じ並びで、後半、お皿にのったケーキが出てきます。ケーキの層の重なりを見ていると、それが建物と同じように、「構造物」であることを意識してしまいます。次のページには、また層がリフレインするように、ノートの罫線が。

【プロフィール】
キム・サンイン Kim Sangin
サンミョン大学写真メディア学科を卒業し、ホンイク大学大学院で写真を専攻した。特定の対象を観察し、記録する作業を続けている。
対象を取り巻く環境や認識を観察し、反復的
対象または行為が及ぼす感情と解釈の変化に注目する。カメラで持続的に記録した対象の、写真媒体で作用する意味について関心を持つている。